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モベルの社会貢献活動 in マラウイ共和国

皆さんは、マラウイという国をご存知でしょうか?
残念なことに、世界で最も貧しい国の1つとして知られている国です。

今回は、弊社CEOであるトニー・スミスを中心にマラウイ共和国を支援しているプロジェクト、クリゼバック・プロジェクト(Krizevac Project)についてご紹介します。
これを機に、マラウイ共和国の現状や支援活動について、少しでも皆さんに知っていただければ嬉しいなと思います。


 
◆マラウイについて
アフリカ南部に位置する南北に細長い国、マラウイ共和国。人口は約1320万人で、東京の人口とほぼ同じです。国の面積が約11万8千平方キロメートルで、北海道と九州を合わせた大きさですから、いかにゆったりしているか想像していただけると思います。緑豊な森林や国の面積の20%を占めるマラウイ湖があり、その一部は国立公園としてユネスコ世界遺産にも登録されています。
マラウイ湖などでとれる魚も通年出回っており、鰯に似た淡水魚の干物なども販売されています。なんだか日本に似ていますね。また、マラウイではアフリカ第二の生産量を誇る紅茶が栽培され、アフリカで最高品質の茶葉とも言われています。皆さんの飲んでいる紅茶も、もしかしたらマラウイ産かもしれませんよ。

一方で、多くの人々が貧困生活を送っているのも現状です。主要産業である農業も、旱魃で収穫量が激減するといった問題を抱えています。

 

◆クリゼバック・プロジェクト(Krizevac Project)とは?

Krizavac Project は、貧困に苦しむ人々の生活が豊かになることを目的に設立された団体です。物資提供だけにとどまらず、学校や職業訓練プログラム、事業設立をサポートし、 人々が自立した暮らしを持続して行けるよう援助活動を行っています。クリゼバック・プロジェクトは、市民ボランティアと企業サポートによって成り立っている英国政府公認のチャリティ団体*1です。

*1チャリティ登録番号 No: 1115608

マラウイの人々が自立した暮らしを手に入れるため、そして、その暮らしを持続して行くために、クリゼバック・プロジェクトでは、ボランティアの派遣や物資提供のほかに、様々な面から生活を支援することにも焦点を置いています。その中心が社会事業「Beehive」センターです。 Beehiveとは英語で蜂の巣の意で、活気溢れる場所になるようにという願いをこめて名付けられました。Beehiveセンターでは、主に以下の7つの活動から成り立っており、現在雇用者数だけで450人以上、職業訓練を受けた人数も合わせると、さらに数百人以上になります。

Beehiveセンターは、主に7つの活動から構成されています。

1. サポートの中心
「Beehive」センターでは、建物の提供や経営管理など、すべての活動をあらゆる面からサポートしています。また、作業員全員がきちんと食事を提供されているか等、Beehiveで働く人々の状況を把握するのもBeehiveの役割です。

2. 小さな事業の発展

本の販売

現地の方向けに手に入れやすい値段で本を販売しています。すべての本は、イギリスの学校、教会、図書館、一般の方から寄付されたものです。これらの売上金は新しい事業を展開したり、将来の担い手を育てるための資金となります。チロモニのハイストリートにある小さなお店は、英語を上達したい方や面白い 話を楽しみに待つ地元の方々で賑わっているそうです。

自転車の販売

大多数のマラウイの人々にとって車を所有することは不可能に近いのが現状です。そのため、自転車が重要な交通手段として活躍しています。イギリスから寄付された自転車は、徹底的に点検、整備されてから販売されています。

洋服の仕立て方やニットウェア制作トレーニング

洋服の仕立てやニットウェア制作トレーニングでは、仕立て屋の卵達が、3ヶ月から2年までのバラエティーに富んだコースに通っています。習得したら、自営で生計を立てる事が可能です。イギリスから寄付されたミシンも、Beehiveで安く購入できるようになっています。

3. コンピューターレンタル

コンピューターシステムを手頃な値段で学校や企業、病院などにレンタルしています。ここでもBeehiveで訓練を受けたPCエンジニアチームがセールス・マーケティングチームと共に活躍しています。

4. 重機や車両の貸し出し

建設中、常に作業員たちを悩ませていた重機不足ですが、イギリスのロチェスター市に本社を置くJCBのサポートで、6台の重機が他の機械類や車両と共に輸送されました。現在これらの重機が主力となって、マラウイの建設事業に大いに役立てられています。

5. 建物のデザインと建設

Beehiveは、熟練した建築家、エンジニア、現場監督、肉体労働者などが集まり、350人にもなるチームにまで成長しました。彼らは、トレーニングアカデミーや、チルドレンセンター、スタッフやボランティアのための住居建設に励んでいます。Beehive建築プロジェクトの終了時には、それぞれ独立し、自ら設立する企業を運営していくことになります。

6. リーダーの育成、ITトレーニング

Beehiveでは、情報技術に焦点を当てた職業訓練を行っており、2011年9月には「John Paul II Leadership and IT Training Academy(JPII LITA)」が開校しました。

7. チルドレンセンター

チルドレンズセンターでは、今まで仕事に行けなかった母親がBeehiveで職業訓練を受けたり、仕事を探すことができるように、預かり保育などを行っています。

 

ここからは実際にこのプロジェクトを立ち上げ、今も支援し続けているモベルCEOでもあるトニー・スミスにクリゼバック・プロジェクトについてインタビューした内容をご紹介します。

「マラウイで苦労したことは?」

最も苦労したことは、自分自身の文化とは全く異なる文化を理解する事です。日本の文化がヨーロッパの文化と大きく異なるように、マラウイの文化も異なります。驚いた事に、マラウイの文化は、あらゆる面で、ヨーロッパよりも日本の文化に似ています。例えば、マラウイは、日本のように反対立的な社会であること。また、マラウイの文化は日本の文化のようにとても丁重です。マラウイの日本との大きな違いは、世界中で最も貧しい国の一つであるという事です。

現在私達が存続可能な複数の事業を生み出すことによって変えていこうと試みているマラウイのチロモニ地区では、失業率が70%にも上ります。つまり、多くの人が一定の給料を得て働いた経験がありません。それ故にすぐにマネージャとして働ける地元のマラウイ人を見つけることが大変難しく、職業訓練が極めて重要となってきます。ちょうど建設が終わったジョンポール2世リーダシーップITアカデミーを建てた理由は、将来マネージャーやリーダーとして活躍できる優秀な人材を育てることにほかなりません。

 

「マラウイを選んだ理由は?」

1985年、 私はマジュゴリェへの巡礼に参加しました。その際、マジュゴリェを見渡す山に立つ大きなコンクリート製の十字架を通して素晴らしい体験をしたのです。帰国後、私はマジュゴリェの十字架と同じ物を建てられる山をイギリスで探しましたが、興味を示す人は誰一人いませんでした。しかしながら、1999年、私は、雑誌でゲイ・ルッセルの記事を読みました。事業用操縦士として活躍し、マラウイに住む彼女もまたマジュゴリェを愛していました。私は彼女の電話番号を見つけ、マラウイの山に十字架を建てたいという思いを伝えました。それに対する彼女の答えはYes。私はすぐさまマラウイにいる彼女に会いにいきました。それからすべての事があっという間に起こったのです。最初の目的であったマラウイの山に十字架を建てた後、このエリアに仕事をという地元の人々の願いに応えるべく、チャリティー団体クリゼバック・プロジェクト(Krizevac Project)が誕生しました。そして重要なことに、プロジェクトは成功し、今軌道に乗っています。私達の知る限り、クリゼバック・プロジェクト(Krizevac Project)のように、有給で有益な仕事を生み出し、現地の人たちが、自分たちで持続して行ける方法で支援しているチャリティは世界中探しても他に例がありません。

 

「マラウイの好きなところは?」

私はマラウイが大好きです。その理由を表現するのは難しいですが、貧しいにも関わらずマラウイには、多くの喜びがあります。私は、マラウイの子供達が大好きです。彼らは決して多くのものを持っていませんが、常に喜びと笑顔に溢れています。皆さんに、彼らが歌い、踊る姿をみて頂きたい!彼らは、先進国では見られない自然な音楽やリズム感覚を持っているんです。

 

「マラウイで印象に残っている最も嬉しかったことは?」

これは、ボランティア活動の拠点であるチロモニ地区に建てたセントジェムズスクールでの出来事です。子供達がパーティーをしていました。パーティーといってもお砂糖の入った紅茶のみ(なんて豪華!)。子供達は嬉しくて踊り始めます。そして今度は、パンが取り出され、一瞬静まったかたのように思われた会場で、一人ひとりに一個ずつパンが配らました。すると彼らはもう有頂天で、再びその嬉しさを表現するかのように踊りを始めました。

しかし、すぐさま私は困惑してしまいました。なんと子供たちがパンを「ビンらディン」と呼んでいたのです(これは暗殺前の出来事です)。一人の少女に、なぜビンラディンと呼ぶのかと聞いてみると、 「見てください」彼女はこう答えました。「誰一人として、マラウイのどこにもこのようなパンを見つける事はできないんです。」
その瞬間、ここが私のいるべき場所だと確信したのです。そして、このパーティー以降、私は今まで一度も自分の考えを変えたことはありません。

 

Krizevac Project公式HP

以上、いかがでしたでしょうか?

これ以外にもトニー・スミスを中心に行われてきた社会貢献活動がいくつかあるのですが、まだ全てを紹介しきれていません。

弊社CEOの活動を見聞きしているうちに、社会と異なる形で関わっていくことで、初めて見えてくることや、学ぶことがまだまだたくさんあるんだなと感じました。
そしてなにより、そんな背中をチラッチラッと見せてくれる社長の下で、日々仕事をさせていただいてることに深く感謝せずにはいられません。

こんなモベルですが、今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。

 

ボランティア募集中!

Krizavac Project は、6ヶ月または1年、長期で活動できる方を募集しています。航空券代、ビザ、保険、宿泊費、食費等はプロジェクトが負担します。英語は必須です。興味のある方は、こちらをご覧ください。

この記事を書いた人: 西郷 (ライター)

モベルとの出会いはかれこれ10年以上前。現在主にSNSやブログ担当ですが、古株ということもあり、頼まれればなんでもやっちゃうなんちゃってライター!7年ほど前に伊に引っ越してきて以来、海外携帯のモベルで唯一の伊在住スタッフとして頑張っています。

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