サンマリノ共和国(Serenissima Repubblica di San Marino)はイタリア中部エミリア=ロマーニャ州のリミニとマルケ州のペーザロ・エ・ウルビーノの県境、標高700メートルのティターノ山に位置します。世界最古、世界で5番目に小さい共和国です。
世界最古の共和国で有名なだけあって、古い歴史を持つサンマリノ。中世時代には他国からの侵略を受け、一時的な占領を許した事もありますが、西暦301年に共和国として成立してから1700年以上もの間、独立国として維持し続けています。なぜここまで維持できたのでしょうか。それには、サンマリノの位置が関係していると言われています。まるで町そのものが要塞であるかのような作りなのです。さらに、城壁に沿って3つの城砦があり、ここから多くの兵隊が国を守っていたのでしょう。戦火による破壊を免れたサンマリノ中心部には、歴史的な建築物が当時のまま多く残っています。2008年には「サンマリノ歴史地区とティターノ山」として世界遺産に登録されました。
【美しい景色】
標高750メートル、ティターノ山頂にあるサンマリノからの眺めは最高です。晴れた日にはアドリア海やアペニン山脈、イタリアの美しい風景を一望する事ができます。澄み切った青空の日にはアドリア海の向こう側クロアチアも望遠鏡から見えるとか。冬は霧が発生することが多いので、夏がおすすめです。また、サンマリノ中心部とサンマリノ中腹部を結ぶロープウェイからの眺めも圧巻です。このロープウェイを利用する場合は、サンマリノに向かうバスの終点一つ前のバス停(Borgo Maggiore)で下車し、ロープウェイに乗り換えます。車内放送などがなく分かりにくいので、運転手さんに事前に言っておくと良いでしょう。ロープウェイの料金は、片道2.8ユーロ、往復4.5ユーロ(往復チケットは割安)。通常15分毎運行ですが、季節により変更する場合があるのでご注意ください。
【3つの要塞】
サンマリノには、城壁にそって3つの要塞があります。それぞれ、第1の砦グアイダ(Rocca Guaita)、第2の砦チェスタ(Rocca Cesta)、 第3の砦モンターレ(Montale)と呼ばれています。侵略の危機から国を守った重要なもので、第1、第2の砦のみ内部の見学も可能です。入場料は第1、第2の砦それぞれ3ユーロ、共通券は4.5ユーロです。
要塞からの眺めも素晴らしいので、是非足を運んでみてください!
【サンマリノ政庁】
第1の砦に向かう途中に、リベルタ広場(Palazzo Pubblico)という広場があり、サンマリノの政治の中枢を担うサンマリノ政庁があります。建物見学だけでなく、議会の様子を見る事も可能です。また、政庁前には、衛兵が警備しており、30分ごとに「衛兵交代」の儀式が行われます。5月から9月のみの期間限定で、8時半から18時までの30分おきです。
この広場の近くに入国スタンプを押してもらえるツーリストインフォメーションもあります。注:5ユーロ必要です!
【基本情報】
人口:約3万人
郵便番号:47890
国際電話番号:+378(固定電話にかける場合) +39(携帯電話にかける場合)
国土:61平方キロメートル(山手線内側の面積とほぼ同じ!)
通貨:ユーロ
ユーロコインの片面が国ごとにデザインが違っているのはご存知ですか?サンマリノも独自のユーロコインを発行しています。発行数が少ないのであまり見かける事はありませんが、運が良ければ手に入るかもしれません。おつりをもらう際は、チェックしてみてくださいね!
言語:イタリア語
平均寿命:81歳
実は日本と世界一を争う長寿国。男性の平均寿命は80歳で世界一!女性は84歳で世界第3位だそうです。
おすすめの時期:冬は霧が出やすいため、訪れるなら夏をお勧めします。
服装:リミニが30度を越す真夏日でも、高台にあるサンマリノは涼しいことが多いので、上着をお忘れなく!また、サンマリノは坂道が多いので、歩きやすい靴で来られる事をお勧めします。
【行き方】
サンマリノ共和国へはリミニからバスで約45分。リミニまでは、ボローニャから約1時間半、ミラノから約3時間、ローマから約4時間です。リミニ駅のバーガーキング前バス停から1日約10本のバスが出ています。
【関連リンク】
イタリア国鉄 Trenitalia (英語またはイタリア語)
リミニーサンマリノ間バス時刻表 Bonelli Bus(イタリア語)
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