Prost! プロースト!オクトーバーフェス2011は、2011年9月17日~10月3日の17日間に渡って開催されます。
南ドイツミュンヘン市で開催されている世界最大規模のお祭りオクトーバーフェスト(Oktoberfest)に初めて参加される方にお役に立てればと思い書いたガイドです。
人々が我先にとテントの中に駆け込み席を確保し、隣の人と肩がぶつかり合うほどギューギューに詰めて座って、1リットルジョッキを片手に肩を組み合い、飲めや歌えの大騒ぎで羽目を外しまくる2週間の巨大イベントといえば・・・そう!ドイツ南部最大の都市ミュンヘンでドイツ王国の威信をかけて盛大に開催される「オクトーバーフェスト」です。
2011年の開催日はもうすぐそこまで近づいています。昨年200周年を迎えた歴史あるフェスト、今年はどんな盛り上がりのみせるでしょうか。
ミュンヘンのオクトーバーフェストは、毎年600万人以上の人が会場を訪れ、600万杯以上のビールが飲まれ、30万ソーセージが食べられるという世界最大のビール祭りです。入場は無料で、飲食物を買う時や遊具に乗る時にその都度支払いが必要になります。Bierzelt( ビアツェルト)と呼ばれるビールや食べ物を出す仮設固定式巨大ビールテントや移動式遊園地が設置され、観覧車などの遊園地アトラクション、お化け屋敷や食べ物屋などが勢揃いし、かなりの規模の会場となっています。
開催場所は、ミュンヘン中央駅から南西へ約2Kmに位置する、皇女の名前テレーゼが付けられたTheresienwiese(テレージエンヴィーゼ ※Wiese=草原・牧草地の意味)です。中央駅からだ と道も分かりやすくて徒歩でも大丈夫ですが、それ以外だったら交通機関の利用がおすすめです。会場まで一番アクセスしやすい公共交通機関をチェックしてみましょう。
■いつ行く?
Photo by Herby Crus
2011年のオクトーバーフェストは、9/17の土よう日に始まり、10/3の月曜日が最終日です。初日と二日目に注目のパレードがあります。初日のミュンヘン市長も登場する運営者の顔見せパレードにて、市長の”O’zapft is!(オーツァプトイース)”( バイエルン方言で「酒が出たよ!」の意)の宣言とともに正式にオクトーバーフェストがスタートします。2日目には民族衣装の大パレードあり!
予約なしでテント内で席を確保したいなら、比較的空いている平日のランチタイムに行くのがベストでしょう!公式サイトでは、予約なしの場合、平日なら午後3時までに、週末なら午前10時までに来場する事を勧めています。
■どのテントに行く?
Photo by Herby Crus
会場内のテレージエンヴィーゼは、東京ドーム9個分の42ヘクタールの広大な敷地に、ミュンヘン市内の6つの醸造会社が運営する14の巨大テントや移動式遊園地が設置されていて、とても一日では回りきれない広さです。事前にテントの席を予約する場合は、各テントに直接問い合わせてみるのがいいでしょう。しかし、開催日一ヶ月前にすでに満席!ということもあるようですので、なるべく早めの予約をおすすめします。公式サイトにある各テントの問い合わせ先の詳細:http://www.oktoberfest.de/en/navitem/Beer+Tents/
それでは、会場内のテントについて少しご説明しましょう。
一番古いテント・・・初日に市長の「O’zapft is!(オーツァプトイース)」の掛け声と共に、樽明けの儀式が行われるのが、初出店は1867年という一番歴史のあるテント、Schottenhamel (ショッテンハーメル)です。席数は屋内(6,000席)屋外(4,000席)を併せてなんと1万席!どれだけ巨大な仮設テントなんでしょうか?!
有名人御用達テント・・・メインエントランス直ぐ近くの赤いテント・Hippodrom(ヒポドローム)も見逃せません!メインエントランスから一番近い上、席数は屋内外合わせて4200席と巨大テント郡の中では小さめなので、いつも混雑。和やかな雰囲気、質の高いサービスで、多くの著名人御用達とか。
イタリア人など外国人が集まるテント・・・Hofbraeu(ホーフブロイ)は、かつてバイエルン王室御用達だったビール醸造所Hofbraeuhaus(ホーフブロイハウス)のビールテント、こちらも一万席ある巨大テント!現地のドイツ人よりも、イタリア人、オーストラリア人、イギリス人をはじめとした外国人観光客が多く集まるテントで、多くのイタリア人が押し寄せてくるイタリアンウィークエンドなどもあり、ドイツ語より英語が飛び交っているようです。
ビールが最高のテント・・・「木樽」で提供されるビールが人気のAugustiner(アウグスティーナ)は、比較的落ち着いた雰囲気で人気!ここのビールは、オクトーバーフェスト最高と評判です。
もし何処も満席!で入れなかったら・・・レーヴェンブロイ(Loewenbraeu)を訪れてみてはいかがでしょうか?テントの入り口に4.5メートルのライオン像が目印です!待ち合わせにも便利かもしれません。
またテント内で席を確保でなかった場合、テントの外にあるビアガーデンを利用するのもよいでしょう。ここはテントと違い予約できないので、しばしば空席を見つけることができます。テント内にいるようなミュージックバンドなどはいませんが、テントの中の音楽が聞こえてくるので、十分フェストの雰囲気を味わえる上、テントよりも開放的な空間で落ち着いて1杯飲めるのではないでしょうか?またテント内への食事の持ち込み、喫煙は厳禁ですが、ビアガーデンならどちらもOK!わざわざ外に出る必要もなくその場でタバコが吸えるのは喫煙者の方にとって嬉しい限りですね。
■宿泊先
この時期なんと人口の三倍の人が押し寄せると言われるミュンヘンの街、ホテルの料金も2倍~3倍にも跳ね上がります。そんな中、Munich’s Thalkirchen Camping Ground(タルキルヘンキャンピング場)は おそらく最安値で宿泊できる滞在先と言えるでしょう。敷地内には小さなスーパーマーケットがあり、ヴィーゼまでのバスも出ています。オクトバーフェスト期間内は、パーティーの雰囲気で盛り上がっているようですので、とにかく価格重視という方はキャンプ場に泊まるというのもありかも。※タルキルヘンキャンプ場の住所は、Zentrall, 49, Munich.
その他、酔っ払って千鳥足で歩いても会場から15分ほどの中央駅南側のエリアにいくつか格安で宿泊可能なホステルがあります。フレンドリーなバーが人気のJager’s 、価格重視ならWombat’s。両方ともSenefelderstraßeエリアにあり、オクトーバーフェスト期間中も比較的良心的な値段で宿泊できるようです。
■なに着る?
基本的には、何でもOK! でも、よりフェスタを楽しむためにドイツの民族衣装を着る事をおすすめします!女性用にはDirndl(ディアンドル)【南部ドイツの方言で「娘さん」「お嬢さん」といった意味】、男性用には、Lederhose(レーダーホーゼン)と呼ばれる肩紐付きの皮製半ズボンの民族衣装があります。感覚的には、外国人の方が日本の花火大会などで着物や浴衣を着るような感じでしょうか。
会場では民族衣装姿の女性をあちこちで見かける事でしょう。実は女性の民族衣装には、その衣装を着ている女性のある状況を現すちょっとした細工があります。そこで、民族衣装の女性を見かけたらぜひチェックしてほしいのが、ボリュームたっぷりの女性の胸の谷間ではなく(笑)、女性のエプロンの結び目の位置!実はこの結び目の位置にある意味が隠されているんです。エプロンの結び目を右にしているのは既婚女性、左は未婚女性、後ろだと未亡人だそうです。どのくらい正確に守られているかは女性たちに聞いてみないと分かりませんが、知っているとフェストをより楽しめそうですよね。
■食べ物・飲み物
マス(Maß)と呼ばれる容量1リットルのビールジョッキに注がれて運ばれてくるのは、黄金色に透き通った淡色ラガービール。フェストのためにドイツの地元のブルワリー(ビール醸造会社)が3月に製造し、夏の間じっくり寝かせておいたもの。これらはオクトーバーフェスト用に作る特別のビールで、ヴィーゼンビィアー(緑地ビールの意)と呼ばれ、味が濃く、通常のビールよりもアルコール分が高くなっています。オクトーバーフェスト用ビールをビールテント内で提供することを許可されているのも地元ミュンヘンのブルワリー(ビール醸造会社)のみ!会場内では誰もが安心してこの美味しいビールにありつける事でしょう。
公式サイトによると今年のビールの値段は、テントやビール醸造会社によってもことなりますが、1リットルあたり、およそ8.70€~9.20€になるとのこと。去年一番高かったビールの値段は、8.90€だったとか。ちなみにフェスト最初のマスは、バイエルン州首相に渡されます。
もしもビールに飽きてきたら、ビールを使ったカクテルはいかがでしょうか?南部で「ラドラー」(Radler)、北部では「アルスター・ヴァッサー」(Alsterwasser)と呼ばれるシャンディーガフ(ビール+ジンジャーエール)は飲みやすく女性におすすめ!その他、レッドアイ(ビール+トマトジュース)などの日本でもおなじみの定番カクテルやビール +バナナジュース、さくらんぼジュースなどフルーツジュースと合わせたものも人気です。またドイツ定番の Colabier (コーラ+ビール)も一度は飲んでみたいところ。
食べ物もいたるところで提供されていますので、ご安心を!Hendl(ヘンドゥル)と呼ばれる鶏の丸焼きが、とても人気があるようです。その他、豚のすね肉を焼いたものSchweinshaxe(シュヴァイネハクセ)、小麦粉とイーストを原料とした伝ドイツの統的な焼き菓子、Brezn(プレッツェル)、白ソーセージWeisswurst(ヴァイスブルスト)など会場では、バイエルンならではの料理が味わえます。
■ドイツ語のフレーズ
ここに座っていいですか?
Darf ich mich hierher setzen?(ダルフ イッヒ ミッヒ ヒーアヘーア ゼッツェン?)
ビールを1杯お願いします!
Ein Ma, bitte! (アイン マ ビテ)
乾杯!
Prost! (プロースト!)
この3つだけ覚えておけば何とかなりそうですが・・・・なーんてむちゃくちゃですよね(笑)ここはドイツ語まったくの初心者の私が色々書くより、役立ちそうな本をご紹介したほうがよさそうですね。オクトーバーフェストにぴったりなドイツ語のフレーズを勉強するのに役立ちそうなのがこの本 ビールを楽しむドイツ語 内容は、「パート1では、ビアガーデンで、オクトーバーフェストで…ビールを飲むさまざまなシチュエーションで臨 場感あふれる会話を楽しみ、パート2では、ビールの味を表現する言い方を覚える。代表的なビールの種類や産地、銘柄のミニカタログ、日本で飲めるビールも わかるので明日から役に立つ!」 まさにオクトーバーフェストにぴったりの一冊ではないでしょうか?!